食事の準備に、時間がかからなくなった
1stミール(最初の食事)は、ほとんど固定している。
食べるものも、順番も、だいたい決まっている。
まずはトマトジュースから始まって、サラダ。
次にプロテインドリンクでタンパク質を足して、果物を食べる。
最後にコーヒーとトースト、そしてバニラアイス。
細かく見れば多少の変化はあるけど、
ボクの中では「いつもの流れ」という一つの動作だ。
だから、食事の準備が楽になった、というよりも、
食事について考える時間が、ほとんどなくなった。
何を食べるか。
どれくらい食べるか。
これでいいのか。
そういう小さな迷いは、
毎日少しずつ、集中力が削がれていく。
固定メニューにしてからは、
その「選択する煩わしさ」から解放された。
同時に、食事のたびに感じていた自己嫌悪も、
気づけば薄れていた。
PFCバランスも組み立てやすく、
記録はほとんど履歴をなぞるだけで済む。
結果として、
食事が生活の中心から、背景に下がった。
味が、濃く感じるようになった
最初に変化を感じたのは、フルーツだった。
とくに、キウイやバナナの甘さ。
断食を始めたばかりの頃は、
涙が出るほどおいしく感じて、正直驚いた。
ただ、この感覚には条件がある。
がっついて食べると、ほとんど分からない。
ゆっくり食べたときだけ、甘さがはっきり立ち上がってくる。
噛むほどに、味が増していく感覚。
そして、慣れてくると、
最初のような興奮はだんだん落ち着いてくる。
その代わりに、
「ああ、こんな味だったな」と、
しみじみ感じる時間が増えた。
空腹は、我慢の時間じゃなかった。
ボクにとっては、感度が上がる準備の時間だった。
疲労困憊だった部活のあとに食べた食事、
あの頃の感覚に、近い。
以前は、味を確かめるようには食べていなかった。
ぶっちゃけ、馬が草を食べるみたいに、
むさむさと口に運んでいたはずだ。
今は違う。
食事そのものが、前よりずっと楽しくなったのである。
生活が、静かになった
一番大きな変化は、
頭の中が散らからなくなったことだった。
以前は、食事の時間が近づくたびに、
どこか落ち着かなかった。
腹が減ることが、どこか「死」に直結するような気さえしていた。
だから、つい先回りして、
何かを買いに行っていた。
コンビニに立ち寄らなくなったのは、
意志が強くなったからじゃない。
余分なものまで、つい買ってしまう場所だと分かったからだ。
行かなくなって減ったのは、出費。
逆に増えたのは、
使ったつもりで残るお金だった。
買い物は週に二回で足りる。
それだけで、予定が増えない。
判断も増えない。
気づけば、何もしない時間が増えていた。
そして、不思議と焦らなくなった。
お腹が空いても、大丈夫。
そう思えるようになったことで、
生活全体が、静かに落ち着いていった気がしている。

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